インフルエンザ対策、実は加湿しても意味が無い? [日記]
11月7日放送の 所さんの目がテン! は、インフルエンザの特集でした。 インフルエンザについては、様々な番組で取り上げられているので、新しい情報はあるかなぁ・・と思いながらも見てみたら、おおおお、まさに目がテン情報がありました。
一般に、加湿をすればインフルエンザ予防に効果がある・・と言われていますよね。 なので、加湿器を使って部屋の湿度を上げている人も多いと思います。 これ、環境によっては、効果があまり無いんだとか。 結論から言えば、湿度が高ければ高いほど効果があるのではなく、空気1㎥あたりの水分量が11g以上でインフルエンザ・ウイルスを退治する効果があるんだそうです。 つまり大事なのは、湿度ではなく、空気に含まれる絶対的な水分量だということ。
空気が保持できる水分量は、空気の温度が上がるほど多くなりますよね。(小学校か中学校で習った筈) 具体的に言えば、同じ水分量11gでも、気温25度なら湿度約48%ですが、気温15度の場合は約86%になります。 気温が更に下がり5度になると6.8gなので162%になります。 100%以上は水分を保持できないので、11gとの差 3.2g 分は水滴となって出てくるワケですね。 霧や雲、結露の出来る原理ですね。
そう、鋭い方ならここまで読んだ段階で、もうお気づきだと思います。 インフルエンザ予防に効果があるのは、絶対的な空気中の水分量が11g以上・・という事ですから、上記の気温5度の場合は、湿度100%であっても空気中に保持されている水分量が大幅に不足して、インフルエンザの予防効果が見込めないということになります。
番組の中では、東京タワー近くの公園、周りが海の海ほたるPA、奥多摩の日原鍾乳洞内、湯気が立ち込める草津温泉の湯畑の水蒸気の中などで空気中の水分量を計測していました。 結果は、どこも湿度はそこそこあるのに、空気中の水分量は、すべて11g以下でした。 つまり全てアウト!
ちなみに、11gの水分量を保持できるギリギリの気温は13度位です。 つまり、それ以下の気温では、100%の湿度であっても11gには足りない・・という事。 まぁ、湿度100%の環境なんて、濡れたタオルも一切乾かないワケですし、ちょっと耐えられないと思います。
まぁ、そんなワケで空気が気温ごとに最大保持できる水分量(飽和水蒸気量)を調べてみました。 Wiki などには、小難しい計算式が書いてあり、私が Excel などで数式に当てはめて計算しても良いのですが、こちらのサイトにその結果が出ていました。 表が若干見難いので、見やすく書き直してみました。 ついでに11gの水分量は、何%の湿度なのかも計算しました。 それを表とグラフにしたものが以下です。
温度 (℃) |
飽和 水蒸気量 (g) |
11g比 (%) |
温度 (℃) |
飽和 水蒸気量 (g) |
11g比 (%) |
温度 (℃) |
飽和 水蒸気量 (g) |
11g比 (%) |
||
0 | 4.85 | 227 | 10 | 9.40 | 117 | 20 | 17.30 | 64 | ||
1 | 5.19 | 212 | 11 | 10.00 | 110 | 21 | 18.30 | 60 | ||
2 | 5.56 | 198 | 12 | 10.60 | 104 | 22 | 19.40 | 60 | ||
3 | 5.95 | 185 | 13 | 11.30 | 97 | 23 | 20.60 | 53 | ||
4 | 6.35 | 173 | 14 | 12.10 | 91 | 24 | 21.80 | 50 | ||
5 | 6.80 | 162 | 15 | 12.80 | 86 | 25 | 23.00 | 48 | ||
6 | 7.26 | 152 | 16 | 13.60 | 81 | 26 | 24.30 | 45 | ||
7 | 7.75 | 142 | 17 | 14.50 | 76 | 27 | 25.70 | 43 | ||
8 | 8.27 | 133 | 18 | 15.40 | 71 | 28 | 27.20 | 40 | ||
9 | 8.82 | 125 | 19 | 16.30 | 67 | 29 | 28.70 | 38 |
グラフの青い線が、その気温における最大水分保持量です。 赤の線は11gのラインです。 上にも書いたように、気温13度付近で11青い線と赤い線が交わっているのが分かると思います。
ようするに、室温20度の場合には、その部屋の空気は、最大で1㎥あたり17.30gの水分を保持でき、水分量11gは湿度で言うと、64%になる・・という事です。 よって、室温20度の部屋なら湿度が64%以上あれば、とりあえず一安心・・というワケですね。 室温が25度なら湿度は48%あれば合格・・という事になります。 日中の日当たりの良い部屋などの場合、その位の室温になることだってありますよね。 そんな時、湿度計を見たら55%しかなかったので、慌てて加湿する必要は無いということです。
加湿器を使ってインフルエンザ対策をされる方は、この表と湿度計もあると便利だと思います。
コメント 0