秋の夜長に [お気に入りの音楽]
皆さん、秋を満喫していますか?
昨日は "味覚の秋" について書きましたふが、今日は "芸術(音楽)の秋" についてです。
秋になると、夜が長くなりますね。 皆さん、普段どんな音楽を聴いていますか? 私はまぁ何でも聴くのでが、やはり一番多いのはジャズ系の音楽ですね。 でも、夏の間は、暑さしのぎもあってか、ボサノバっぽい感じの曲が増えます。 作曲家でいうと、アントニオ・カルロス・ジョビンなどです。 代表的な演奏家でいうと、小野リサさんとかですね。 暑い季節にボサノバを聴くと、涼しい風が吹き込んでくる様な感じで、とっても心地いいです。 ですが、最近は秋が深まってきたせいか、ボサノバの出番はぐっと減ってきました。
で、最近お気に入りなのが、ジャズピアニスト、アキコ・グレース の グレイスフル・ビジョン というアルバムです。 このアルバムの特長を一言で言えば「美」です。 音楽ってこんなに美しいものだったのか・・・と改めて認識できるアルバムだと思います。 ひとつひとつの音が実に美しいアルバムです。
で、特に私がお気に入りなのは、1曲目の EVANESCENCE OF SAKURA と5曲目の APPROACH TO SHINE です。 あ、3曲目の FLY ON SEVEN もイイです。この曲はなんと7拍子の曲。 それ以外に、シューマン作曲 トロイメライ (10曲目)やモーツアルトの ラクリモーサ (7曲目) もイイです。 6曲目の SILVER MOON や9曲目の A NIGHTINGALE SANG IN BERKELY SQUARE も心にしみ入りますね。 と、こうやってあげてゆくと、結局全曲お気に入りになってしまうのでした。(笑)
ちなみに、11曲目だけなら、私にも演奏できそうです。 えっ、なぜかって? だって、この曲、一切音の無いサイレント・トラックだからです。(笑) 誰にでも演奏できて当然ですね。 ただ、このサイレントトラックがここの位置にあるのは理由があるのでしょう。 彼女がこの長さのサイレント・トラックをこの位置に持ってきたのは、その前の10曲を聴いた余韻を、このサイレント・トラックで味わって欲しいからなのだと思います。
この気持ち良くわかります。 クラシックのコンサートなどで、演奏がまだ最後まで終わっていないのに、曲の最後の部分で拍手を始める人っていますよね。 あれ、迷惑なんですよねぇ。 演奏がちゃんと最後まで終わり、その後の余韻を味わって、じわじわ~っと湧き上がってくる感動と共に拍手をしたいのにぃ・・と思います。 レストランで食事をしていて、最後の一切れがまだ皿に残っているのに、その皿をさっさと片付けられてしまうような印象と言ってよいかもしれません。 皿を片付けるのは、すべてを食べ終えて、口を拭いて一息ついてからにして欲しいですよね。 この時間に "あ~、美味しかった" と食事の余韻を楽しんでいるワケですから。
ま、そういう意味では、このアルバムの場合も、11曲目だけ切り出して単独で扱っても意味がないですね。 それまでの10曲があるから意味がある。 なので、前の10曲を演奏できない私には、やはり無理なのでした。(笑)
なにはともあれ、秋の夜長に美しい音楽を聴きたいと思っている方には、オススメのアルバムです。 アルコールなんか飲まなくても、音の美しさだけで、十分酔えると思います。
・グレースフル・ヴィジョンのリリースにあたってのインタビュー記事はこちら。
・アルバムの試聴は、こちら または、こちら。
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