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なぜ、リサイクルばかり紹介されるのか [日記]

11029730.gif 素朴なギモンです。 
なんで環境対策と言うと、3Rの中でリサイクルばかり、取り上げられるんでしょうね?

よくテレビなどで、環境の為にリサイクルしましょう・・・と言いますよね。 先日も、子供の視点で環境問題を考えよう・・・といったコンセプトのテレビ番組が放送されていました。 その番組を作ったテレビ局では、ペットボトルをリサイクルに回しており、これでXX着分のスーツが作れるのです・・・みたいな事を言っていました。

でも、考えてみてください。 そのスーツを着なくなった時、どうなるんでしょう? 木綿やウール等でできた衣類なら、埋立地に埋めればいずれバクテリアが分解して土に戻りますよね。 燃やしても、木綿ならカーボンニュートラルです。 ウールの場合はカーボンニュートラルとは言いにくいかもしれないけど、動物が生まれ、育ち、死んで、最後は土に帰るという生態サイクルの中で行われている事には変わりは無いです。 極端に増えなければ、地球に大きな負担は無いですよね。 もちろん、それぞれの物が生産される過程で石油が使われているかもしれないので、単純には言えないこともあるとは思いますけどね。

でも、ペットボトルが材料のスーツの場合、どうなります? 埋め立てても腐らずにその場に残り続けますよね。 燃やせば、結局石油を直接燃やしたのと同じ効果が出ますよね。 ペットボトルが元になったスーツが、地球に負担をかけること無く、最後には石油に戻るサイクルがあるなら話は別です。 こういった衣類をある箱の中に入れて、その箱に太陽光線を当て続けると、3ヶ月で石油に戻る・・・な~んて話聞いたことないですよね。 結局サイクル型になって無いんですよね。 一方通行型の変化の過程の中で、途中に1つのパターンが増えただけ。

それを、リサイクルボックスが、あたかもドラエモンの何とか箱みたいに言うのは、ちょっと違うと思うのです。 ”リサイクルボックスにどんどん放り込めば、あとは誰かが地球に負担のないものに変えてくれるよ~。 だからみんなもリサイクルボックスを利用しよう。” みたいな言い方をするのはマズイと思うのです。 私が言いたいこと、分かりますかね? クルマを例にすれば分かるかな? 

要するに、リサイクルは、以下のように言っているのと同じだと思うのです。
「燃費の良い車にのれば、CO2の排出量が少ないから問題ないよ。 だからこれからも燃費の良い車で走り回ろう!」 と。

燃費が悪い車から良い車に変えるのは、当然良い事だと思います。 ただ、燃費が良くても環境負担はゼロではないですよね。 仮に燃費が2倍良くても、2倍走れば地球に対する負担は同じ。 負担が軽いから・・と安心して3倍走り回れば、逆効果です。 それと同じで、ペットボトルのリサイクルを推進する話の紹介だけの場合、ペットボトルの消費量を増やしても問題ないよ・・心のどこかで思ってしまうのではないでしょうか? ペットボトルはリサイクルに回せば、ゴミにはならず、様々な物に変わるから、安心だよ~、と。 

環境に優しい3Rってありますよね。 Reduce、Reuse、Recycleの3つ。 この3つのRの順番には意味があると思うのです。 一番大事なのが、一番最初に出てくるReduceですよね。 環境負担になるものは、最初から減らす、極力買わない、使わない・・という考え方です。 そして2番目がリユース。 つまり再利用ですね。 ペットボトルだって、毎回使い捨てにするのではなく、何度も使えればゴミの量も減りますよね。 そして、それでもどうしても出てしまったゴミは、リサイクルでなんとか再資源化する・・・という順番なんだと思います。 誤解を恐れずに言えば、リサイクルの無い社会が、ある意味で理想的な社会なのでは?

要するに、何かをリサイクルに出す時は、「これで地球に優しいことをしたぞ♪」 と思うのではなく、結局リデュースも、リユースも出来なかった・・・という、ある意味少々後ろめたい気持ちで出すようにしないとイケナイんじゃないか、と思うワケです。 もちろんテレビ番組などで、リデュースやリユースについて、取り上げている時もあります。 でも、なぜか番組が終わった後の印象・記憶では、リサイクルばかりが頭に残ってるんですよねぇ。 もうちょっとリデュースやリユースの紹介にも力を入れても良いのではないかと思うワケです。

ところで、よくよく観察すると、ペットボトルは、なかなかスグレ物だと思います。 少々ぶつけても割れないし、軽いし、化学的にも安定していて、いろんな物が入れられますよね。 少し世代が上の方ならご存知の通り、昔はビールはビンに入っているのが普通でした。 あのビンは、酒屋さんが回収して、ビール会社が洗浄してまた再利用していましたよね。 ビール会社間で相互利用が行われていて、ビンをよく見るとサッポロビールのビンに、キリンのビールが詰められていたりしました。 ならば、ペットボトルを使っても、似たような事ができるんじゃないでしょうか?

なんで、ペットボトルの再利用が行われないのでしょう? 回収して、洗浄して・・というコストと、新しい物を買ってくるというコストを比べたとき、後者の方が安いからなんですかね。 ペットボトルと言っても、様々な形状の物があり、中にはその製品に適さない物もあり、そういった選別の手間なども再利用のネックになっているのかな。 何か統一規格の様なものを作って、再利用が簡単にできるように出来れば良いと思うんですが・・・。

ペットボトルを製造している企業にとっては、再利用なんかされて全体の消費量が減るのはビジネス的に困りますよね。 なので、彼らが積極的に再利用可能なペットボトルを開発するとは思えません。 それどころか、彼らはペットボトルの再利用はやめてください ・・と言っている くらいです。 これ、自動車メーカーが、中古車はトラブルが発生しやすく危険だから新車を買え・・と言っているようなものですね。 だったら、どこかの公的な研究機関等に、再利用に適したペットボトルを開発させ、政府がそういった物の採用を法的に促進するような仕組みを考えられないですかね。

単純な経済原理に任せているだけでは、企業や消費者が、積極的に Reduce、Reuseにも取り組むとは思いにくいです。 もちろん、意識の高い企業や消費者は別ですけど。。。。

みなさん、どう思いますか?


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