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ダム問題 素朴な疑問 [日記]

最近のニュースで話題のダム問題ですが、2つ素朴な疑問があります。

◆1つ目の疑問。
 本当にそのダムが必要なのなら、自治体が自分達で作ればいいのでは?

◆2つ目の疑問。
 なんで公共事業は、後から必要な予算が膨らむのか?

国交省の出した、八ツ場ダム建設中止の方針に対し、それに関連のある自治体は、ほとんどが推進を望んでいる感じですよね。 工事を中止されては困るなら、自治体が自分達で作れば良いんじゃないでしょうか? 住民だって知事達が言うように、自分達の住む地域がそんなに危険な状態なら反対しないですよね。
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自治体は、なんで国に作らせたがるのでしょう? 今の騒ぎって、自分の財布からはお金は出さないけど、他人(国)の財布から金を出して作れ・・って言っているようなもんでしょ。 4年に一度の世界大運動会の開催等に出すお金はあっても、地域住民の命を守る金は出せないから、国が出せっ・・って話は、どうも理解できません。

別に、東京都や群馬県、埼玉県、千葉県などが住民の納得の上でお金を出して作るって話なら、大阪や沖縄、北海道の人は反対したり文句を言う理由は無いですよね。 その地域に住んでいるワケじゃないので詳しい事は分からないけど、まぁ優先順位が高い問題なら、やれば良いんじゃないの・・という気持ちだと思います。 それが地方自治でしょ?

そもそも、地域住民の人命を守るために本当にダムが必要なら、50年もそのまま放置しておいた責任を追及されても仕方が無い話です。 でも、そんな話は全く聞こえてきません。 本当にダムが必要なんですか? 必要なのは、公共工事による支出なのでは? 政府は、ダム建設をやめて、その分の予算を使わないと言っているワケじゃないですよね。 (個人的には、民主党はバラ撒き予算が多すぎるのでは・・・と感じてますが。)

民主党は、ダムに使う予定だった予算を、別の使い道に振り分けると言っているのですから、支出は無くならないですよね。 まぁ、ダム建設への支出を最初に受け取る筈だった土建屋さん達は大変でしょうけど。。 でも、こうなる事は世の中の大きな流れを見ていれば、ずっと前からうすうす気づいていた筈。 業態転換をするなど早めに対策を考える時間はあった筈。 それに気づかないふりをして、自分で自分を騙してきて、ここへきて大騒ぎしているワケですよね。

また、仮に本当に地域住民の命を守る為に必要だとしても、ダム以外の方法は無いのか・・・という疑問が残ります。 50年前だったら、開腹手術が必要なガン治療なども、現在なら内視鏡の先のワイヤーや小型レーザーメスなどで簡単に治療できる時代ですよね。 だったら、治水技術だって昔ながらの方法以外のやり方があってもおかしく無いですよね。 各自治体の知事の話を聞いていると、まるで、色々と言い訳をして、高額な治療費を請求できる開腹手術をしようとしている悪徳医者の様にも見えてしまいます。

もちろん、一番の被害者は、この問題で人生を翻弄されてしまった地域の人だと思います。 時間は後戻りできないのですから、地域住民の方には、丁寧な対応をお願いしたいと思います。

民主党も、マニフェストに書いてあるから止める・・などという乱暴なやり方はダメですよね。 それじゃ、じゃんじゃん無駄なダムを作るという結論が先にあって、後付で理由を考える官僚主導・自民党型の政治となんら変わってないです。 知事達が、ダム建設を続行するという結論ありきで、文句を言っている姿とも構図は同じになってしまいます。

大事なのは、中止という結論に至った考え方。 何をどう評価したから、そういった結論になったのか、後から別の人も検証できる様な丁寧な説明が必要だと思います。 何をどう評価したから、その結論になったのか検証できれば、現在もめている地域の人も納得するんじゃないでしょうか? 将来社会情勢が変わった時に、その事業を再度始めるといった判断をする際にも使えますよね。 大事なのは、マニフェストに書かれた結論ではなく、その結論に至ったプロセスの方です。 そのプロセスを丁寧に説明しない限り、結論が先にあると言う意味で、自民党型の政治となんら変わりが無いと思います。
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結局今までのやり方は、公共事業を推進したい人達が、自分達に都合の良い様に評価プロセスを捻じ曲げて出した結論だけが公表されていたワケですよね。 これじゃ、全ての事業が ”推進すべき” ・・という結論に達しても不思議じゃない。 全ての公共事業は、その評価方法や基準などを全てオープンにして、市民団体などが後からトレースできる様にしておくのは最低限の義務だと思います。

マスコミなども、役所が出した結論と比較して、XX大学のXX先生に評価してもらった結論ではこんなに違うんですけど・・・なんて感じで結論だけ比較するんじゃなく、双方の評価の基準や重み付けの違いを整理して比較して欲しいですね。 双方の結論だけ並べられても、評価の過程が明らかでなければ、どっちがより正しいのか・・なんて我々は判断できませんから。 これは、ダム建設の話だけでなく、高速道路の無料化なども同じだと思います。

で、私がよく分からないのですが、なんで公共事業は、後からどんどん必要な予算が膨らむのかという事。 過去の事業で、当初の見積り通りに終わった大規模な公共事業ってあるんでしょうか? 普通、当初の見積り金額内でちゃんと完成できなくても、差額分を負担をするのは受注した側ですよね。 契約納期に間に合わなければ、1日当たりXX円の違約金を支払う・・という内容も当然契約に盛り込まれている筈。

要するに、入札時には、これらのリスク分も含めて入札金額を決めるのが普通だと思うんです。 契約する時に、そういった内容で契約すれば、後から当初見積りの十数倍の予算が必要・・なんて常識では考えられない事態にはならないと思うんですけどねぇ?? もちろん、手抜き工事などは困るので、常に工事の状況をチェックするのは当然の事です。

なにはともあれ、今までの事業見積りのやり方は見直す必要があると思います。 今までと同じ見積り方法で、今後八ツ場ダムを完成させるには、あとXX億円で済みます・・なんて言われても、誰も信じないと思います。 もう、狼が来たと言われても、誰も信じませんよ。 もし、八ツ場ダムを作ると言う結論になるなら、これに関連する事業には、今後1円も追加予算を認めない条件付きでなければ認められないと思います。


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